平凡な青年|〇〇こそが魅力になる理由
ある町に、どこにでもいる平凡な青年がいた。

ある日、青年は山道を歩いていると
見たことのない木が一本立っていた。
枝には、金色の果実が実っていた。

青年は不思議に思いながら、
その果実を口にした。
その日から、青年は変わった。
何も忘れなくなった。
何でも上手にできるようになった。
落ち込んで考え込む夜もなくなった。
青年は、なんでもできる完璧な人間になっていた。
それからというもの、
青年の周りでは少し不思議なことが起きた。
誰も笑わなくなった。前は、
「また忘れてるぞ」
と笑ってくれる人がいたのに。
誰も手を貸さなくなった。前は、
「仕方ねぇな、貸してみろよ」
と言ってくれる人がいたのに。
青年は、誰にも頼らなくなった。
そして気づくと、
周りには誰もいなくなっていた。

その夜、青年は山へ向かった。
あの木は、まだそこに立っていた。
青年はしばらく考えてから、
枝に残っていたもう一つの果実を見つめ、静かに口にした。
次の日、
町にはいつもの青年がいた。
また忘れ、
また失敗し、
ときどき人に頼る。
そんな
どこにでもいる平凡な青年が。

ここからは「平凡な青年」から学べる弱みが魅力になる理由を、ほどいていきます

完璧になれたのに、元に戻るなんてもったいないね

そうかの。
わしには、元の青年の方が魅力的に見えるがの。
この物語で着目すべきところ
この物語の本質は、
完璧になることの是非ではありません。
注目すべきなのは、青年の周りで起きた変化です。
青年が完璧になったあと、周りの人はこう変わりました。
・誰も笑わなくなった
・誰も手を貸さなくなった
・誰も近づかなくなった
青年は強くなったはずなのに、
人との関係は逆に消えていったのです。
弱点こそ魅力
人はつい、弱点を隠したり、消そうとします。
知識の無さ、不器用さ、気の弱さ、人見知り、失敗しやすさ
でも、少し視点を変えると、それらは別の形になります。
知識の無い人は、
誰かに教えてもらえる。
不器用な人は、
助けてもらえる。
気が弱い人は、
誰かが守りたくなる。
つまり弱点は、
人とつながる余白なのです。
もしあなたが、
自分の弱点を気にしているなら
それは
「直すべき欠点」ではなく、誰かが入り込める入口なのかもしれません。
魅力的なキャラクターには、必ず弱みがある
物語の中で愛されるキャラクターを思い浮かべてみてください。
ネズミが苦手なネコ型ロボットや
戦うこと以外なにも出来ないサイヤ人など
必ずどこかに弱点があります。
怖がりだったり、
方向音痴だったり、
おっちょこちょいだったり。
それでも、
いや、それがあるからこそ
そのキャラクターは魅力的に見えます。
例えば、ONE PIECEの主人公
モンキー・D・ルフィは、
こんな言葉を残しています。
「おれは助けてもらわねェと生きていけねェ自信がある!!!」
自分にはできないことがある。だから仲間に助けてもらう。
それを堂々と言えるからこそ、
ルフィは多くの仲間に慕われるのです。
もし彼が
何でも一人でできる完璧な人間だったら、
ここまで魅力的なキャラクターには
ならなかったかもしれません。
人が惹かれるのは、
完璧な強さではありません。
少しの弱さや不完全さです。
そこに、人が入り込める余白があるからです。
まとめ
平凡な青年は、
完璧になることを手に入れました。
けれど最後に彼が選んだのは、
不完全な自分でした。
忘れることもある。
失敗することもある。
ときどき誰かに頼ることもある。
そんな不完全さの中にこそ、
人と人がつながる場所があるのかもしれません。
もしあなたが、
自分の弱点を気にしているなら
それは「直さなければいけない欠点」ではなく
あなたの魅力の入口なのかもしれません。
完璧になる必要はありません。
少しくらい弱いままで、いいのです。
弱いところを見せていいのです。
