成長・努力

かたくなじいさん|変わりたいのに変われない人

ripton

むかしむかし、あるところに、おじいさんがいました。

自分の考えを曲げないおじいさん。

何を言われても、「わしは間違っとらん」と言って聞きませんでした。

そのかたくなさから、村の人たちは、
このおじいさんのことを「かたくなじいさん」と呼んでいました。

ある晩、村にひとりの旅人がやってきて言いました。
「この山の奥には“うつしの泉”という、見た者の内を映し出す”奇妙な泉”があるそうだ」

それを聞いたおじいさんは、ふんと鼻を鳴らしました。
「そんなもの、当てになるものか」

そう言って、その話を気にも留めぬ様子でした。

次の日のこと。おじいさんは、いつものように山へ、しばかりに出かけました。

木を切り、さて帰ろうとしたときです。

ふと、見慣れぬ細い道が目に入りました。
「こんな道、あったかのう」

おじいさんは、その道へ足を踏み入れました。
道は山の奥へ奥へと続き、やがて、ぽつりとひらけた場所に出ました。
そこには、ひっそりと泉がありました。

おじいさんが近づいた、そのときです。どこからともなく声が響きました。

「のぞき込むがよい」

おじいさんは足を止め、ゆっくりと泉をのぞき込みました。

すると、水面が揺れ、ひとりの男の姿が浮かび上がりました。

泉に映る男は、誰かに何かを言われるたびに、強く首を振っていました。
「ちがう」「そうではない」と、何度も何度も。

その顔は怒っているようでいて、どこか怯えておりました。

やがて、声が静かに告げました。

「それが、おぬしじゃ」

「おぬしは、恐れておる」


ここからは「かたくなじいさん」から学べるなぜ人は変われないのかを、ほどいていきます。

ルカ
ルカ

え?ここで終わり!?結局、おじいさんは何に恐れているの?

りぷじぃ
りぷじぃ

ふぉっふぉっふぉ
その恐れこそが、あのおじいさんを頑なにしておるんじゃ

この物語で着目すべきところ

この物語は、
「かたくなで、変化を受け入れず、他人の意見を否定する――そんなおじいさん」が主人公です。

ここまで極端ではなくても、こういう人、どこかで見たことはないでしょうか。

「新しいものは信用できない」
「今までのやり方で十分だ」
「それは違うと思う」

たとえば、AIのような新しい技術を前にして、強く否定する人。
あるいは、自分のやり方にこだわり続ける人。

この泉は、そんな人たちの“胸の内”を映し出しています。

泉に映し出された、もうひとりの姿。

そして、告げられたこの言葉。
「おぬしは、恐れておる」

おじいさんは、何に恐れていたのでしょうか。

そしてもうひとつ。
もし、この物語が“誰かの話”ではなく、

自分の中にも同じものがあるとしたら――

この物語は、その“見えにくい部分”に気づくヒントになるかもしれません。
このあと、その意味を少しずつひも解いていきます。

おじいさんが恐れていたこと

りぷじぃ
りぷじぃ

おじいさんは、何を恐れていたと思うかのう?

ルカ
ルカ

新しいことを取り入れて
「間違えること」に恐れているんじゃないかな?

りぷじぃ
りぷじぃ

実は、「間違えること」を恐れていた訳ではないんじゃ

本当に恐れていたことは、
これまでの自分が、「間違いだった」と知ること

つまり、変化することで過去の自分が否定されることを恐れているのです。

人は、自分の考えや選択を守ろうとします。
・これまで信じてきたこと
・積み上げてきたやり方
・正しいと思ってきた判断

それらを否定することは、
自分自身を否定するような感覚になるからです。

だからこそ、おじいさんは言い続けました。
「わしは間違っとらん」と。

本当は気づいていたのかもしれません。

でも、それを認めてしまえば――これまでの自分が崩れてしまう。

その“恐れ”こそが、おじいさんを頑なにしていたのです。

どうしたら恐れを乗り越えることができるか

どうすれば、人は変われるのでしょうか。

答えはシンプルです。

「自分は間違っているかもしれない」と認めること。
そしてもう一つ、答えは一つではないと受け入れることです。

言葉にすると簡単ですが、これは決して簡単なことではありません。
むしろ、とても苦しいことです。

なぜならそれは、「今までの自分が正しくなかったかもしれない」と認めることだからです。
人は無意識にそれを避けます。

でも、それを続けている限り、本当の意味で変わることはできません。

なぜなら、何も間違っていない人は、変わる必要がないからです。

本当の意味での“学び”とは、自分の間違いに気づき、それを受け入れることです。
そして、その瞬間から、変化や成長が始まります。

まとめ

かたくなじいさんは、変わらなかったのではありません。

変われなかったのです。

なぜなら、
「過去の自分を否定することができなかったから」

もし今、
・なんとなく同じ毎日を繰り返している気がする
・大きな不満はないけど、このままでいいのかと感じる
・成長していないわけじゃないけど、変わっている実感もない

そう感じているなら――
変えるべきは、やり方ではなく“考え方”かもしれません。

そして、ここまでこの物語を読んで、
「もしかして自分もそうかもしれない」と少しでも感じたなら。

すでに過去の自分と向き合い始めている。

多くの人は、そこから目をそらします。
でもあなたは、ここまで読んだ。

それだけで、すでに一歩前に進んでいます。

この記事を読み終えたあなたは、「こんなもの、当てになるものか」と思うでしょうか。

それとも、ほんの少しだけでも、「自分は間違っているかもしれない」と考えるでしょうか。

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